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2002年12月19日(木) 07時16分

石巻・宅老所虐待疑惑 入所者14人中13人を移送河北新報

 石巻市の特定非営利活動法人(NPO法人)「うらしま」=日野すみ子代表(57)=の宅老所を舞台にした虐待疑惑で、宮城県などは18日、宅老所の入所者やその家族に対し、退所して県福祉事業団の準備した施設に入ることを働き掛けた。18日朝時点で宅老所に残っていた14人のうちの13人が同意、同日夕までに県や家族が用意したバスなどで代替施設に移った。県は今後、入所者が落ち着くのを待って虐待などがあったのかどうか、詳しく事情を聴くことにしている。また、18日までに、「うらしま」の入所者が年金を着服された疑いも浮かび、関係者は業務上横領などの疑いで、近く施設側を告訴する準備に入った。



 「うらしま」に残った1人は県などの調査に対し、この宅老所に引き続き残る意思表示をしているという。県は「退所するかどうかは、あくまで本人や家族の意思次第。宅老所に残るという明確な意思があり、強制的に退所を迫ることはできない」(長寿社会政策課)と説明している。

 県はこれまでの聞き取り調査などで、(1)入所者に対する暴力やいじめがあった(2)徘徊(はいかい)しがちな入所者をベッドに縛り付けたりして、朝まで放置した(3)入所者の年金、預かり金の管理に不明確な点がある—などの情報を把握。暴力についての信ぴょう性は高いと判断して、退所を働き掛けていた。



 業務上横領の疑いが指摘されているのは、入所者の年金。関係者が入所者側から事情を聴いた結果、その疑いが出てきたため、刑事告訴も視野に検討を開始した。日野代表は河北新報社の取材に対し「通帳は扱っていない」などと説明、金銭面の問題が起き得ないことを強調していた。



 うらしまは1997年3月に施設の運営を開始。介護保険法対象のデイサービスを行う一方、高齢者を宿泊させる宅老所事業も行っている。2000年8月に宮城県からNPO法人に認証された。

 県NPO活動促進室によると、県内のNPO法人は現在、141団体を数える。分野別では高齢者福祉が最も多く、41団体、約3割を占める。

[河北新報 2002年12月19日](河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021219-00000009-khk-toh

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