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2002年12月13日(金) 00時00分
大工「一人親方」装い保険金詐取 被害数千万円か(神戸新聞)他人名義で大工の「一人親方」に成り済まし、工事現場でけがをしたと偽り労働基準監督署から労災保険金をだまし取ったとして、伊丹署は十二日までに詐欺の疑いで尼崎市武庫之荘八、無職の男(41)=別の詐欺罪などで公判中=を逮捕した。自分の判断で労災申請できる点を悪用し、審査の手薄さも逆手に取った新たな犯行手口。同様の不審な申請は、近畿圏内の労基署に複数寄せられており、同署は、共犯の割り出しや余罪の特定を急いでいる。 調べでは、同容疑者は大工の経験はないが、仲間と計三人で共謀し、実在する男性名義で一人親方団体の組合(神戸市内)に登録して、労災保険に加入。「今年五月三十一日ごろ、岡山県内の工事現場で屋根から落ち、頭や腰を打った」として、同日—七月三日までの三十四日間を休業期間と偽り、申請先の神戸東労基署から八月上旬、労災保険金計約五十万円をだまし取った疑い。 伊丹署によると、同容疑者は打撲などの症状を装い、神戸市内の病院で診断書を入手。保険金の振込先として男性名義の預金口座も開設していたという。同様の手口とみられる不審な労災申請が複数あり、同署は、被害総額が数千万円に上る可能性もあるとみて捜査を進めている。 一人親方は、従業員を使わずに建設業を行う左官や大工、とび職ら。元請け会社の労災保険では補償されないため、一人親方の組合に入り、労災保険に特別加入するのが一般的とされている。 兵庫労働局は「労災保険の給付にあたっては、疑問がない限り書類審査が基本。虚偽申請を見抜くには限界がある」と防御策に頭を悩ませている。 |