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2002年12月12日(木) 00時00分
アコムが顧客の債務残高を水増し（産経新聞）消費者金融業界２位のアコムは１２日、返済が難しくなった顧客に利息を軽くする「債務整理」の際、顧客８９人に対して意図的に不利な計算をした不正が見つかった、と発表した。推計では、最大５００人に対し債務残高を本来より１億円水増しした可能性があり、中には顧客の「返済し過ぎ」も発生したとみられる。同社は「組織的な不正ではない」としているが、全国の店舗を調べ、関与した社員の処分や刑事告発などを検討する方針だ。 発表によると、不正があったのは、契約時の金利（年１５−２７・３％）で返済ができなくなった顧客が、裁判所へ調停を申し立てた場合などに、残る債務を利息制限法（最高年２０％）で計算し直し、返済を軽減するケース。 社員が表計算ソフトで計算する際に、貸出額や返済額を変えていたという。宮城県内の店舗が作った「再計算書」で９月に不正が発覚。東北地方を中心とする１５店で、８９人の顧客に対し、本来は合計で１００万円まで債務が減るところを、１９００万円の債務残高がある内容になっていた。 関与したのは店長を含む３１人で「（債権回収で）評価を上げたかった」と説明したという。同社は発覚した以外にも同様の不正があったとみて調査中だ。 木下盛好社長は記者会見し「世間を騒がせ申し訳ない。顧客には誠意をもって対応したい」と謝罪した。
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