悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2002年12月01日(日) 11時28分

[破たんしたマルチ革命・八葉物流巨額詐欺事件]/下琉球新報

詐欺容疑で逮捕され、連行される県内在住の全国八葉物流元幹部、米須清光容疑者(中央)=11月27日午前9時55分ごろ、那覇市松尾
   「ユーゼン」「古さと会」「グローバル商事」-。ここ数年、県内で被害が相次いでいるマルチ商法。数千人、億単位の被害額を出し、そのたびごとに社会問題に発展するが、同様のシステムによる被害の訴えは後を絶たない。
 マルチ商法などの相談を受け付ける県民生活センターは、こうした被害が繰り返される背景を「横のつながりが強く、人を疑いにくい」という県民性を一因に挙げる。全国八葉物流が破たんした今も、同センターには不自然なシステムを持つ新たなマルチ商法の相談や苦情が多く寄せられているという。
◆「法的に問題ない」
 同センターは「沖縄で成功すれば、全国でも成功するとみているのではないか」と、県内がマルチ商法の実験場になっている可能性を示唆する。初めに県内でシステムを立ち上げ、横の結びつきが強い県民性を利用して会員を増やして資金を集め、それを元手に全国展開する。同センターは、ユーゼンや八葉物流が実際にこの手法を採用したとみている。
 八葉物流の幹部らは、説明会では常に「法律にのっとっているので問題はない。身近な人や信頼できる人に勧めればいい」と強調したという。その言葉を信じた会員が、自分の身近な人にももうけさせようと考え、次々と勧誘の輪を広げたことで被害が拡大した。
◆被害防止策
 同センターは「契約行為には自己責任が伴うことを認識すべきだ。素人が事業活動を行うことは簡単なことではないことを肝に銘じてほしい」と訴える。
 被害者のための沖縄弁護団事務局の宮崎政久弁護士は、同様の被害の防止について「うまい話はこの世にはないことを理解しないといけない。紹介者が善意かどうかにかかわらず、うまい話がきたときには、既にグループの“かも”になっていると思わなければいけない」と、安易なもうけ話の危険性を説く。
 現在、八葉物流の資産は破産管財人が管理している。沖縄弁護団を通じて、県内から東京地裁に届け出のあった債権は約200人の5億6500万円。同社の資産から債権者にどれくらいの配当があり、被害が回復されるのかめどはたっていない。配当自体も数年かかるとみられている。(琉球新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021201-00000001-ryu-oki

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ