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2002年11月25日(月) 08時32分

<男女格差>女性研究者、差別感は男性の3倍 採用、昇進など 毎日新聞

 女性研究者は男性に比べて、昇進、評価などの処遇に「格差がある」と感じている割合が3〜4倍高いことが、東京医科歯科大の都河(つがわ)明子教授=生化学=らの全国調査で明らかになった。格差の認識は、雑務の負担や研究費の配分などすべての調査項目で女性が男性を上回った。女性の3人に2人は研究の道を選んだ理由に「男女平等」を挙げており、「公平な実力主義」のイメージとは裏腹な実像が浮かび上がった。

 調査は、都河教授らの研究グループが文部科学省の助成を受け、昨年から今年にかけて実施した。国立大学、政府系研究機関に籍を置く若手〜中堅の研究者7600人に調査票を送り、男性1284人、女性1231人から回答があった。

 性別による処遇格差をどのような場面で体験、あるいは見聞きした経験があるかを尋ねたところ、女性の33.5%が「採用」、30.4%が「昇進」、17.7%が「評価」を挙げた。男性はそれぞれ11.5%、8.6%、3.8%だった。

 雑務の負担や研究費の配分、他機関へ派遣されて研究する機会など、選択肢9項目すべてで、女性の方が格差を強く感じていた。

 研究活動を中断したことがあるのは、男性の10.4%に対し女性は31%。女性の7割が「出産・育児」を理由に挙げた。

 学部長や研究所長ら230人にも質問したところ、採用については28.5%、昇進は15.7%が「性による格差がある」と答えた。研究者自身の認識だけでなく、実際の組織運営上、男女格差があることをうかがわせた。

 一方、研究職を選択した時に感じていた魅力を尋ねると、90%以上の女性が「自分自身の能力を生かせる」、65%が「男女平等」を挙げた。

 都河教授は「客観的で公平なはずの研究の世界に、男性上位の現状がある。女性研究者の絶対数の少なさが問題で、男性たちの意識改革が必要だ」と話す。年度末をめどに政策提言にまとめる。 【元村有希子】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021125-00000118-mai-soci

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