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2002年11月19日(火) 00時00分

国家公務員、1週間研修で「異動保障」金非常識な“お手盛り給与”、これはサギだ!ZAKZAK

 民間サラリーマンが賃金カットやリストラで苦しむなか、国家公務員の非常識な“お手盛り給与”の実態が明らかになった。物価が高い都市部などでの勤務時に支給される「調整手当」が、転勤後も「異動保障」として3年間支給されているもので、たった1週間だけ都市部で研修(=勤務)しただけで、調整手当を得ていた詐欺的ケースも発覚した。

 これは先週14日の衆院決算行政監視委員会で、「民主党の新爆弾男」こと、上田清司議員=写真=が追及した。

 調整手当とは寒冷地手当と同様の地域的給で、物価の高い東京都特別区で12%、横浜市や大阪市、神戸市などで10%、さいたま市や千葉市、伊丹市などで6%が給与に加算される。

 問題なのは「異動による経済的影響を緩和するため」との理由で、都市部以外に転勤後も同額給与を支給する異動保障。この期間が3年間と長く、都市部と地方をほぼ2、3年で交互に転勤する国家公務員の中には、半永久的に手当を受け取っているケースもある。

 加えて、異動保障を得るためか、都市部に「研修名目」などで短期間だけ異動して地方に戻るケースも発覚した。

 人事院が7月に限定して調査したところ、財務省では7日間だけで再異動したケースが1件、経済産業省では25日間が8件、国土交通省では7日間が4件と15日間が1件あった。

 上田議員は今夏、国家公務員全体で本来必要のない調整手当が、年間270億円から350億円も支給されていると試算したが、14日に人事院が公表した数字を見る限り、支給総額はさらに膨れ上がる可能性が高いという。

 半ばあきれ気味の上田議員は言う。

 「人事配置上の配慮をするなら、きちんと法律に基づいた支給をすべきだ。まるで3年間も“カラ出張”しているようなもの。ケースによっては詐欺や横領を疑われかねず、国家公務員のモラルにかかわる。こうした、数百億円の不正常な支給を景気対策に活用すれば、多くの失業者の雇用が確保されるのではないか」

ZAKZAK 2002/11/19

http://www.zakzak.co.jp/top/t-2002_11/3t2002111902.html

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