「テープ起こしあっせん」９億円集める内職詐欺で社長ら逮捕宮城県警（東京新聞）

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2002年11月06日(水) 00時00分

　会議の録音などを文章にする「テープ起こし」の内職あっせんを主婦らに持ち掛け、教材費をだまし取ったとして、宮城県警生活環境課などは六日、詐欺などの疑いで、人材派遣会社「キャリアリンク」（東京都中央区）の社長、渋谷隆容疑者（３７）、元社長、品田勇治容疑者（３８）ら十一人を逮捕した。

　同社は新聞の折り込み広告などに「教材を買って勉強し、検定試験に合格すればテープ起こしをあっせんする」などと掲載。一九九八年ごろから四十七都道府県の二十−五十代の主婦ら一万数千人に教材を販売、約九億円を集めていたとみられ、県警は全容解明を進める。

　県警は渋谷容疑者らのほかに関係者一人の逮捕状を取っており、容疑が固まり次第、逮捕する。

　調べでは、渋谷容疑者らは昨年六−十月ごろ、内職をあっせんする気がないのに約七万円の教材を宮城県内の主婦ら約十人に売り、数十万円をだまし取った疑い。

　県警によると、渋谷容疑者らは検定試験で「句読点の打ち方が違う」などとほとんどの受験者を不合格にし、合格した数人にも内職のあっせんをしていなかったという。

　県警は今年五月、クーリングオフなどを記載した法定書面を交付せずに教材を販売したとして、特定商取引法違反容疑で同社を家宅捜索、捜査を進めていた。