肉まんに無認可添加物を使った事件で社長の辞任が決まっているダスキン（本社・大阪府吹田市）運営の「ミスタードーナツ」で、今月販売したギョーザに小石が混入し、販売を中止していたことが分かった。不祥事防止に向け社内に設けた再生委員会（委員長・中坊公平弁護士）が最終報告書をまとめていた時期だったが、同社は公表していなかった。肉まん事件の反省は生かされず、同社の隠ぺい体質が浮き彫りになった。　

　同社によると、ラーメンと組み合わせた人気メニュー「点心セット」のエビ蒸しギョーザで、中国・アモイの委託工場で製造された。今月８日、大阪市内の１店舗で直径約１センチの小石が混入していたことが客の指摘で判明。その後、１３日までに東京都千代田区、埼玉県川越市、札幌市の各１店舗でも同程度の小石が見つかった。客にけがなどはなかったという。

　いずれも本社に報告されたが、同社が全店舗でこのギョーザの販売を中止したのは１９日だった。販売中止の文書は店舗に掲示しているが、小石混入には触れていない。同社広報本部は事実を公表しなかったことについて「保健所には報告しており、これ以上の拡大もないと判断した」と説明。原因は「究明中」としている。　【木村哲人】


［毎日新聞９月２８日］ ( 2002-09-28-21:54 )

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