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2002年09月18日(水) 00時00分
5年で倍増、平均127万円 高齢者の消費トラブル(神戸新聞)70歳以上のお年寄りが巻き込まれた消費トラブルの昨年度の相談件数が、過去5年間で倍増したことが、県立神戸生活創造センターの17日までのまとめで分かった。被害苦情をみると、平均の契約金額は127万円で、他の世代に比べ高額だった。敬老月間に併せてまとめた同センターでは「被害の防止やトラブル解消には、家族や地域の人たちの協力が欠かせない」と呼びかけている。 同センターが県内七カ所にある相談窓口に寄せられた件数や中身をまとめたところによると、七十歳以上の高齢者が契約者となった相談の件数は二〇〇一年度、八百二十五件。一九九七年度に寄せられた四百二十八件に比べ、大きく増えた。 全苦情数に占める割合も年々増え、九七年度の5・7%から、〇一年度は8・7%となった。 さらに二〇〇二年度に入ってからも、この傾向は強まっており、今年四—七月末までの苦情件数は、前年同期に比べ三割近く増え、全体の相談に占める七十歳以上の人の割合も初めて一割を超えた。 相談があった高齢者の消費トラブルの平均契約金額は、全体平均の額より約三十五万円多く、最高額は五千七百七十五万円の先物取引。 購入形態で、訪問販売のトラブルが多いことも特徴で、六割を占めた。 トラブルの内容で多いのは、工事・建築関連▽医療用具関連▽ふとん類関連▽建物清掃サービス関連—など。 高砂市に住む七十歳の男性の場合、訪問販売で「屋根のしっくいがはがれ、かわらがずれている」ともちかけられ、百八十万円で工事を契約。また、佐用郡内の七十五歳の女性は五、六人の販売員から次々と勧誘され、怖くなって百三十三万円のふとんを契約したといい、いずれも契約解除などをめぐりトラブルとなっていた。 同センターは「お年寄りの消費問題の被害防止では周囲の人が気を配ってあげてほしい。訪問販売は八日以内ならクーリング・オフが適用できるので、ぜひ制度を活用して」と助言している。 |