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2002年08月25日(日) 09時26分
39都道府県から5年で10億超 鈴木議員、集金の実態(朝日新聞)受託収賄罪で起訴され、政治資金規正法違反でも立件が予想される衆院議員の鈴木宗男被告(54)。その集金網は全国の39都道府県に張り巡らされ、資金管理団体「21世紀政策研究会」は、95〜99年の5年間に総額約10億8千万円の企業献金を集めた。なぜこんな大がかりな献金網が作れたのか。その過程をたどると、鈴木議員の政治力の源流が浮かび上がった。■後援会継承 「いつの日にか、鈴木宗男の時代と言われるように」 約20年前、初当選を果たしたばかりの鈴木議員が自信たっぷりに語ったのを、富山県の自営業者は覚えている。「バイタリティーにあふれ、将来、自民党幹部になるかもしれないと思った」 資金管理団体の収支報告書によると、富山県内からの献金は5年間で計約2400万円。全国で5番目に多い。 関係者によると、富山は鈴木議員が秘書として仕えた故中川一郎農水相の父親の出身地。その縁で、中川氏の後援会があった。鈴木議員は初当選後、中川後援会を引き継ぐ形で自らの後援会を立ち上げたという。 鳥取県も中川後援会を引き継いだ形。5年間の企業献金の総額は約560万円にのぼる。 4年前。 鈴木議員が出席した懇親会で、ある建設業者が、鈴木議員に県内の工事予定について尋ねた。鈴木議員はその場から携帯電話で建設省の担当者に問いただしたという。あまりの素早さに驚いた。 「鳥取の国会議員には絶対にできない」 ■1年で急増 高知県内からの献金は、98年の2社24万円が、99年に30社360万円に急増した。 「会に入っておくと、仕事にいいよ」。ある建設関連会社の社長は99年、地元のゼネコン2、3社からそんな誘いを受けた。鈴木議員については全く知らなかったが、仕事への期待で年間12万円を献金した。 地元の森下博之参院議員に誘われた、と証言する会社社長もいる。 森下氏は、鈴木議員がいた橋本派で、98年に初当選した。 収支報告書によると、鈴木議員の資金管理団体は、99年に集めた360万円のうち150万円を森下氏が代表の政党支部へ献金している。鈴木議員に入った金の半分近くが森下氏側に還流したとも受け取れる形だ。 森下氏は「私から入会をお願いしたことはない」と否定している。 ■先輩と後輩 鈴木議員の地元・北海道から遠く離れた鹿児島県からの献金は、計約1400万円にのぼり、全国で8番目に多い。 その原動力は、鈴木議員の母校・拓殖大の同窓生たちだった。 拓大学友会の役員によると、拓大の卒業生は県内に約110人。OBのうち約40人が、経営する企業や個人の立場で鈴木議員に献金している。 「鈴木先輩を応援しよう」と献金を呼びかけた学友会のリーダー役は「鹿児島に政治の力が必要なのは確かだが、仕事の絡みはない。あくまでも先輩、後輩の結びつき」と話す。 ここ数年、鈴木議員は年に数回は鹿児島を訪れたといい、OBは国政報告会や食事会を開いた。 OBの一人は言う。「後輩だと言えば、鈴木先輩はすぐに時間を都合し、会社の式典などにも気軽に出てくれた。力のある忙しい政治家が顔をだしてくれれば、会社に箔(はく)が付く」 (09:26) |