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2002年08月07日(水) 00時50分

<日本ハム>子会社が牛肉偽装 無断焼却1.3トン 輸入肉混入毎日新聞

 BSE(牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病)対策に絡む国の国産牛肉買い上げ事業で、日本ハム(本社・大阪市中央区)が買い上げを申請した後、農水省に無断で焼却した1.3トンの牛肉に輸入牛肉が含まれていたことが6日分かった。輸入肉を国産と偽装したうえ、同省の検査で偽装が発覚するのを恐れ、証拠隠滅を図った疑いがあり、農水省は7日、同社から改めて事情を聴く。この事業をめぐっては雪印食品、日本食品の食肉偽装が発覚。食肉最大手の背信は消費者の不信をさらに強めそうだ。

 同日夜、会見した大社(おおこそ)啓二社長によると、問題の肉は子会社の日本フード関西(現日本フード関西カンパニー)の姫路事業所が日本ハムを通じて買い上げ申請した11.1トンのうちの0.52トン。最近1週間の間に内部告発があり、日本ハムが調査した結果、子会社の偽装が判明したという。

 今後、外部の弁護士も加えてさらに調査し、だれが偽装を指示したかなどを解明するという。

 大社社長は「偽装があったことはきょう(6日)知った。このような事態になり心よりおわびする」と述べた。

 この肉は、業界団体の日本ハム・ソーセージ工業協同組合(理事長=大社義規・日本ハム会長)に引き渡されたが、同組合は品質保持期限が切れるなどして補助対象にならないことが自主検査で分かったとして、7月12日、農水省に無断で日本ハムに返還した。

 同月23日になって農水省が返還を取り消すよう指導したが、日本ハムは同月19日に返還された1.3トンを焼却していた。

 国産牛肉買い上げ事業は、昨年10月に始まった食用牛のBSE全頭検査で、それ以前に国内で処理された未検査の牛肉が売れなくなったため、国が買い上げて補償する。いったん業界団体が対象となる肉を食肉加工会社から買い取って保管し、農水省の外郭団体を通して補助金を受け取る。1月に雪印食品が買い上げ対象外の輸入肉を国産と偽装していたことが発覚したため、農水省は申請されたすべての牛肉について、対象外の肉が混じっていないかどうか箱を開けて調べていた。

 3月に同社は申請した肉を自主検査しており、同省は「この時点で子会社が輸入肉を国産と偽装したことは分かっていたはず。この後は事実を隠ぺいしたと思われる」と話している。

 検査を受ける前に肉を焼却したことが明らかになった7月30日、日本ハムの藤原政啓・安全環境室長は「焼却したのは品質保持期限が切れた肉。補助対象外の肉が混じっていたことは申し訳ないが、焼却は組合の指示に従っただけで問題はないと思っている」と話していた。

 【日本ハム】 1949年設立のハム、ソーセージなど食肉加工品の製造・販売最大手。年間売上高は約6450億円。食肉加工品のほかレトルト食品などの調理食品、一般食肉も扱う。グループ会社による飼育から販売までの一貫体制で知られ、輸入肉の仕入れ、販売もグループ会社で行っている。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020807-00000172-mai-soci

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