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2002年07月28日(日) 03時51分

<納付金調査>ぼったくり授業料30私大で改善 納付期限延長も毎日新聞

 私立大が前納させた授業料などを入学辞退者に返還しない問題で、主な私大や私立医大のほとんどが、03年度の一般入試では授業料などの納付期限を国公立大後期日程の合格発表日以降に設定し、「ぼったくり」を改善する方向にあることが、毎日新聞社の調査で分かった。文部科学省の通知に沿った措置で、推薦入学でも約6割が国公立の発表後に前納金の返還に応じるとしている。しかし、入学金はいずれの大学も返還しない方針で、受験生の不満は残りそうだ。

 調査は学生数5000人以上の大学と医科大の計116校(授業料などを全額貸与する自治医科大、産業医科大を除く)に来年度の対応を聞いた。

 一般入試では02年度、33校(28%)が、授業料などの納付期限や入学を辞退した場合の納付金の返還期限を国公立大後期日程の合格発表(3月24日)前に設定していた。このため一部の受験生は国公立大の合否が分からないうちに授業料などを納め、返還も受けられなかった。

 しかし、今年6月、関西地区の元受験生58人が28の大学、専門学校を相手取って授業料など計約5900万円の返還を求める集団訴訟を起こし、私大の「ぼったくり」が問題化。文部科学省も、国公立大の後期日程の発表後まで前納金の納付を猶予し、返還にも応じるよう通知した。

 このため、03年度は30校が従来の対応を改めると回答し、113校(97%)が納付期限や返還期限を国公立大後期の発表後に設定した。1校だけ期限をその前に設定した日本体育大も「04年度以降は国立の発表後とすることを検討」、大阪学院大と椙山女学園大は「検討中」と回答した。

 116校のうち推薦入学などを実施しているのは114校で、02年度に前納させた授業料などを国公立大後期の発表後に返還していたのは3校だけだった。03年度は70校がすべての推薦入学で国公立大後期の合格発表を待って入学辞退者に返還する意向を示した。

 一方、福岡大など9校は「推薦入学では原則として返還に応じない」と回答。南山大など15校は、他大学との併願を認める推薦入学では返還に応じるが、専願推薦の合格者には原則として返還しないとしている。

 この結果、推薦入学のない医大2校と、すべての推薦で返還に応じる70校を合わせた72校(62%)で、全合格者が国公立大後期の結果を見た後で、前納金を納めるかどうか判断したり、前納金を返還してもらえることになる。 【横井信洋、佐柳理奈】

◆文科系で60〜80万円

 私大の文科系では、入学金(10万〜30万円程度)と、半期分の授業料と施設費を合わせて60万〜80万円程度を入学手続き時に納付させるところが多い。理工系の納付額はこれよりやや高く百数十万円。医大では入学金だけで100万〜200万円になり、納付金は600万〜1200万円前後になる。文部科学省の01年度調査では、全私大の初年度納付金は平均128万円、うち入学金が28万円となっている。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020728-00000142-mai-soci

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