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2002年07月09日(火) 02時13分
麻薬運搬甘い誘い 「ただで台湾旅行…」 中国系犯罪組織関与か（西日本新聞）【台北８日上別府保慶】「ただで台湾観光をさせる」と持ちかけられた日本人が、欧州から合成麻薬を密輸する運び屋に仕立て上げられるケースが起きている。台湾当局は八日までに、三人の日本人男性を逮捕、組織的な事件とみて解明に乗り出した。三人は失業中かホームレスの男性で「麻薬を運ばされているとは知らなかった」と話しているという。台湾紙によると、当局は最近、数人連れの日本人が観光名目で台湾を訪れ数日間滞在後、オランダへ行き、再び台湾入りするケースが増えたことに着目。空港での検査を強化した結果、オランダから戻った神奈川県の男性二人の旅行かばんに合成麻薬ＭＤＭＡの錠剤が多数隠されているのが見つかった。さらに、別の便で戻り同錠剤が隠されたかばんを密売人に渡そうとした同県の別の男性一人を摘発した。 三人は互いに面識はなく、それぞれ日本で中国系とみられる人物に話を持ちかけられ「台湾で五日間遊んだあと、オランダでかばんを受け取ってきただけ。密輸組織のことは知らない」と供述。台湾では売買目的の麻薬所持が五年以上の懲役刑になる、と聞いて驚いているという。 ＭＤＭＡは通称エクスタシーとして、日本でも汚染が拡大。中国系犯罪組織が関与した疑いが強く、日本からの台湾観光客が多いことに着目した新たな台湾・日本向けの密輸手口とみられる。（西日本新聞） |