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2002年06月26日(水) 15時20分
<裏口入学詐欺>教授に毎年数人仲介 1人6000万から1億で(毎日新聞)関連財団法人の巨額の所得隠しが明らかになった学校法人・帝京大学(東京都板橋区)で、受験生の父母に入試の口利きをしたという都内の団体代表(44)が、「医学部の教授を窓口にしていた」と毎日新聞に証言した。今回の所得隠しでは、大学経営者の親族が父母から不正な金集めをしていた実態が明らかになっているが、教授ら大学関係者もそうした行為に関与していた疑いが濃厚となった。団体代表の証言によると、十数年前に先輩から引き継ぐ形で医学部教授を紹介され、毎年数人を仲介していた。大半の受験生は合格ラインに届かない成績で、開業医だけでなく官僚の子もいた。 依頼を受けると、教授の研究室などで、教授と父母、団体代表の3者で面談。教授は学力などについて質問するが、金銭の話はせず、「ご推薦しましょう」の言葉が了解のサインで、その後、教授から代表に電話で金額の提示があった。1人当たりの口利き料は6000万〜1億円。合格発表までに、提示金額の7〜8割が教授に渡り、合格発表後に残金を支払った。団体代表は、仲介料として600万〜700万円を受け取った。合格発表から数カ月後、帝京大の関連財団名で親元に領収書が届いていた。 団体代表は「帝京大は、合格発表前の金集めを一切行っていないと、ウソばかり言うので証言した」などと話した。 また、帝京大医学部の学生として13年間在籍した都内の会社員の男性(45)も、口利きの実態を証言した。 サラリーマンだった22歳の時、開業医の父と同じ医師を志した。父の大学時代の同期生を通じ、帝京大医学部付属の病院関係者を紹介された。83年1月、この関係者の指示で、病院幹部に額面2500万円の小切手を渡した。幹部は「立派なお医者さんにします。大丈夫です」と話したという。最初の紹介者の病院関係者にも現金50万円を手渡した。83年6月10日付で、「帝京第一学園」名義で1000万円、「愛媛沖永学園」名義で1500万円の領収書が送られてきた。 男性は96年3月、卒業できないまま大学を退学となったが、「長い間、学費を払わされ続けた。帝京大医学部はカネまみれ。怒りが込み上げてくる」と話した。 ありえないと思う 帝京大学広報課の話 調査委員会の結論が出なければなんとも言えない。入試に関しては厳正に採点し、大勢の人間でチェックしているので、こういったことは(口利き)はありえないと思う。 育英財団の資産 運用は大学任せ 巨額の所得隠しが明らかになった帝京育英財団(愛媛県大洲市)が、資産運用を一括して帝京大学(東京都板橋区)に任せていたことが26日までの、同県の調査で分かった。帝京関連財団の不透明な資産運用の実態が明らかになった。 帝京育英財団は同県出身の学生への奨学援護を目的に79年に設立。事務局は帝京第五高校内にあり、同校の事務長が経理を担当しているだけで、正規の職員はいなかった。県の今年1月の立ち入り検査で、事務局には資産運用にかかわる帳簿が一切ないことが判明。財団側は「地方には資産運用の専門家がいないため、大学本部が運用している」と説明していたという。(毎日新聞) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020626-00001052-mai-soci |