協和香料化学茨城工場（茨城県十王町）が無認可添加物を含む香料を製造、出荷した食品衛生法違反事件で、茨城県警と警視庁の合同捜査本部は１８日午前、同法違反（無認可添加物の製造、販売）の疑いで同工場など４カ所の家宅捜索を始めた。捜索を受けているのは、ほかに本社（東京都品川区）▽同社研究所（神奈川県座間市）▽平瀬明男・同社社長（５５）の自宅（東京都町田市）。

　合同捜査本部の調べでは、同社は使用が認められていないアセトアルデヒド▽プロピオンアルデヒド▽ヒマシ油▽２—メチルブチルアルデヒド▽イソプロパノールを添加した香料を製造し、全国の食品関連メーカー１７６社へ出荷した疑い。

　茨城県の調査では、無認可添加物の一部は３０年以上前から使用。平瀬社長は記者会見で「一昨年夏には違法使用を知ったが、経営上の判断から使用を続けた」と違法性の認識があったことを認めている。

　県によると、無認可香料の出荷先は全国４４都道府県の６００事業所。１７日までに４５社の食品や食材計１８４品目への使用が確認され、各社が回収を進めている。


［毎日新聞６月１８日］ ( 2002-06-18-11:00 )

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