ダスキン（大阪府吹田市）が運営するミスタードーナツの肉まんに無認可の酸化防止剤ＴＢＨＱが含まれていた事件で、ダスキンが大阪府内の取引業者に支払った「口止め料」６３００万円について、「脅し取られた」とする社内調査をまとめたことが１日分かった。ダスキンは大阪府警に恐喝容疑の告訴状を提出する方向で最終検討に入っており、府警は告訴を受け次第、本格捜査に乗り出す方針。食品衛生法違反容疑では「容疑者」のダスキンが今度は「被害者」になる異例の展開となる可能性が出てきた。

　ダスキンなどによると、同社は００年１１月末、中国山東省で製造する肉まんの皮にＴＢＨＱを含む植物油が使われていることを取引業者から知らされた。取引業者から「社会的問題になる」と指摘され、同年１２月〜昨年１月に計６３００万円を支払った。

　うち３３００万円は、ダスキンが業者に肉まんの製造を委託したとする業務委託契約名目で支出。残る３０００万円は当時の担当役員がいったん個人的に支払い、後にダスキンが役員に補てんしていた。同社は全額を接待交際費として会計処理していた。しかし、その後、この金について社内で検討したところ、「最終的に脅されたもの」と結論付けた。


［毎日新聞６月１日］ ( 2002-06-01-15:01 )

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