ダスキンが運営する「ミスタードーナツ」の「大肉まん」に無認可の酸化防止剤ＴＢＨＱが含まれていた事件で、大阪府は３１日、この肉まんの仕入れや販売を禁止する行政処分を通告した。これを受け、同社は、大阪府吹田市の本社で記者会見し、上田武社長の報酬を３カ月全額カット、残る全役員２３人の報酬を３０〜１０％カットするなどの処分を発表した。

　府によると、ダスキンは００年４〜１２月、ＴＢＨＱ入りの肉まんを約１３１４万個販売。同年１１月末、混入の事実を知ったが販売を継続した。

　府は「食品企業としてのモラルが著しく欠ける」として、期限を定めない営業の一部禁止の処分が妥当と判断した。期限は安全管理体制が整うまでとしている。同社は既に２２日から、大肉まんの販売を休止していた。

　同社は会見で、フードサービス担当とミスタードーナツ担当の取締役２人を６月の株主総会で退任させることと、副社長を専務に、常務１人を取締役にそれぞれ降格することも明らかにした。上田社長は「多くのお客様に深くおわびする。１〜２カ月以内に再発防止の体制を確立したい」と謝罪した。　【亀田早苗、鵜塚健、宇城昇】


［毎日新聞５月３１日］ ( 2002-05-31-23:27 )

http://news.lycos.co.jp/society/story.html?q=31mainichiF0601m108&cat=2