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2002年05月23日(木) 11時32分
松本被告側、全事件で無罪を主張 弁護側が反論開始(朝日新聞)地下鉄サリンなど13事件で殺人罪などに問われたオウム真理教前代表の松本智津夫被告(47)の公判が23日、東京地裁(小川正持裁判長)で開かれ、弁護側の反証が始まった。冒頭陳述で弁護側は、「弟子たちの一部が教義を誤解し、救済のためには命を奪うことも許されると思い込んで一連の事件に走った」と述べ、実行犯とされる信徒らとの共謀を否定。起訴されたすべての事件について無罪を主張した。 国内では前例のない無差別テロ事件の刑事責任を問う裁判は、初公判から6年余で折り返した。弁護側証人の尋問などは1年程度で終わる見通しで、来年中にも検察側の論告求刑が行われる可能性が出てきた。 弁護側は冒頭陳述で、検察側主張への反論を展開。「殺人を肯定する教義が地下鉄事件などの無差別大量殺人を引き起こした」という検察側の見方については、「殺人を肯定する教義はなく、誤解を生ずる教義があったとしても具体的な犯罪行為に結びつくものでない」と述べた。 冒頭陳述の終了後、午後には弁護側が元教団幹部ら約20人の証人を申請する。一時検討された松本被告の精神鑑定の申請は当面見送る。 松本被告は信徒らの公判で証言拒否を続け、被告人質問の見通しは立っていない。このため、被告人質問を行わないまま論告求刑に進むこともありそうだ。 公判は96年4月に始まり、今年1月まで検察側の立証が続いた。松本被告は97年4月の意見陳述で弟子らとの共謀を否定し、地下鉄、松本両サリン、坂本弁護士一家殺害の3大事件を含むほとんどの起訴事実について無罪を主張した。このため、各事件の実行犯とされる信徒らへの指示や共謀の有無が最大の争点となっている。弁護側の反証準備のため、今年1月以降、証拠整理などの手続きを除き休廷していた。(11:23) |