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2002年05月06日(月) 07時30分

<戸籍>都内に改ざん組織 携帯を不正取得、窃盗団などに売る毎日新聞

 ホームレスや失業者の名前を使って架空の養子縁組を繰り返し、戸籍を改ざんする詐欺グループが東京都内で活動していることが毎日新聞の調べで5日、分かった。この戸籍をもとに国民健康保険証を取得し携帯電話を購入、外国人犯罪グループや暴力団関係者に売りつけていた。「100人を超える名前がでっちあげられた」との関係者の証言もあり、電話会社の被害は相当な額に上るとみられる。 【萩尾信也】

 この詐欺グループは昨年5月から今年2月上旬まで、東京都渋谷区西原にある競売物件のビルに拠点を置いていた。2階にはベッドが並び、都内各地からホームレスらが連れ込まれ、常時10人前後が宿泊していた。3階はグループの事務所だった。現在は都内西部に拠点を移したとされる。

 関係者によると、ホームレスらに「手取り約2万円」と持ちかけ、本籍地や親族名などの戸籍情報を入手。その人物との養子縁組をグループのメンバーなどが役所に届け出て戸籍を改ざんし、新たな「姓」を得る。同時に競売物件や空き家に、その「養子」の住民票を設定し、これを使って国民健康保険証を取得して身分証代わりに使い、各社から携帯電話を購入した。

 携帯電話は「料金無料の使い捨て電話」として1台数万円で外国人犯罪グループなどに売られた。料金滞納によって通話が止められるまで使い放題だった。

 昨年秋に豊島区内で逮捕されたピッキング窃盗団の中国人が所持していた携帯電話も、この詐欺グループが養子縁組で作った名前で購入されたものだった。窃盗団は連絡などに使っていた。

 被害に遭った、ある携帯電話会社は「被害の確認はできない」としているが、このグループが住民票を設定した場所の一つで「養子」とは別の人が住む渋谷区本町のアパートだけでも、携帯電話会社から総額100万円近くの請求書や督促状が届いている。

 毎日新聞の調査では、このグループによって少なくとも21人の名前が養子縁組の偽装に使われ、51人分の戸籍が改ざんされた事実が確認された。関係者は「100人以上の名前をでっちあげて、数百台の携帯電話をさばいたようだ」と話している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020506-00000107-mai-soci

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