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2002年01月26日(土) 20時16分

<関西興銀>会員権販売「融資の条件」と迫る毎日新聞

 信用組合関西興銀の旧経営陣による背任事件で、事件の舞台となった「KOMAカントリークラブ」(奈良県月ケ瀬村)のゴルフ会員権買い取りを、関西興銀が融資する条件として取引先へ強引に売りつけていたことが26日、複数の顧客の証言で分かった。既に関西興銀が幹部職員の名前を使って会員権を高値で購入していたことが判明しており、大阪府警捜査2課は、関西興銀前会長の李煕健(イヒゴン)容疑者(84)ら旧経営陣がゴルフ場経営会社「コマ開発」の経営不振を十分に認識し、過剰な支援を指示したとみている。顧客らは関西興銀側を相手取り、会員権購入の際の預託金返還を求める集団訴訟を起こす方針。

 大阪市内の建設業者(57)は、事業資金1000万円の融資を関西興銀に申し込んだ96年春、担当職員から「会員権を買わないなら融資できない」と言われた。業者は「中小企業経営者には負担が重すぎる」と断ったが、「3年たったら金は返す」との約束で、3000万円の会員権をローンで購入した。

 ところが、会員権は融資の担保になり、関西興銀が管理。00年9月に預託金返還を申し出たが、関西興銀は応じず、半年後にコマ開発が事実上倒産。業者には会員権購入に充てた2000万円余りのローンが残った。

 取引のあったある業者は、自宅改築資金1000万円の融資と引き換えに会員権購入を求められた。昨年12月、大阪市内であったコマ開発の債権者集会で、この業者は「今では紙くずだ。どうしてくれるのか」と声を張り上げた。同様に会員権を買わされた同市生野区の会社経営、松浦照福さん(63)は「販売担当は関西興銀で、コマの職員とは会ったこともない」と、両社が一体だったことを強調。関西興銀に対し、預託金返還を求める集団訴訟を検討しているという。

 関西興銀とコマ開発をめぐっては、逮捕容疑となった約20億円の不正融資を含む約55億円の貸付金が回収不能に陥っているほか、関西興銀が幹部職員の名義で実勢価格を大きく上回る額面価格のまま会員権を購入し、約13億円の資金提供をしていたことなどが明らかになっている。 【関西興銀取材班】

   ◇

 府警は26日午後、李前会長ら7容疑者を大阪地検に送検する。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020126-00001064-mai-soci

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