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2002年01月07日(月) 14時37分
普通預金は対象外、資産公開に形骸化の兆し(読売新聞)昨年7月に改選された参院議員120人の資産が7日公開され、約4分の1の31人が預貯金を“ゼロ”と報告し、6年前の改選時(14人)の一挙に2倍以上に達していることがわかった。普通預金や金塊、宝石などが公開対象に含まれない制度の不備が指摘されてきたが、今回も複数の議員や秘書が普通預金での資産保有を認めている。「裕福に見られると、政治資金が集まりにくい」と話す議員もおり、公開の意義は薄れつつある。「預貯金なし」と報告したある議員は、普通口座には約2000万円が入っていることを明らかにした。「歳費の一部を蓄えた。私設秘書やアルバイトの給与に充てている。それぐらいの資金がないと、事務所がやっていけない」と話す。 別の若手議員は定期預金を保有していたが、再選後、満期を迎える前に解約した。一部は自らの政治団体に貸し付ける形にして団体名義の口座に入金、残りは普通預金で抱えているという。「解約したのは選挙で政治団体の資金が底をついたからで、隠そうとしたのではない」と説明する一方で、「ただ現金資産が表に出ると、頭を下げて政治資金を募っている支援者から、金持ちと思われかねない。大きな家に住まず、庶民性をアピールするのと同じことだ」と内情を語る。 別の議員の秘書も「政治資金集めも、不況で以前のようにはいかない。議員にはなるべく表に出ない形で貯蓄するよう助言している」と明かす。 国会議員の資産公開は、リクルート事件などへの反省から93年に開始。参議院は今回で4回目になるが、「預貯金ゼロ」と報告した議員は96年には14人、99年には24人と、公開を重ねるたびに増えている。 政治家の資産公開に詳しい斎藤文男・九州大名誉教授は「普通預金を公開対象から外したのは、資産とは日常生活に使う費用を差し引いたものである、という考えからだったが、議員たちはそれを逆手に取っている。資産を普通預金にしておくだけで、クリーンであるというお墨付きを与えてしまうのは問題。穴だらけの報告のあり方を根本的に変えなければ、ますます政治家の資産は見えにくくなる」と批判している。(読売新聞) |