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2002年01月01日(火) 00時00分

モニター商法詐欺で被害10億神戸新聞

 大阪市に本社を置く健康器具の訪問販売会社が、「販売価格を上回るモニター料を支払う」と偽って高価な商品を売りつける「モニター商法」を、兵庫、東京、大阪など全国で展開し、十億円を超す被害が出ていることが三十一日、分かった。既に被害が表面化している福岡市の訪問販売会社の系列とみられ、神戸新聞社の調べでは、両社の被害に対し七都府県で弁護団が結成されている。兵庫県警など複数の警察本部がこうした実態を把握し、詐欺容疑などで捜査を始めた。

 大阪市北区の有限会社「アール」。二〇〇一年二月に設立され、神戸市西区の男性が代表を務めるが、同年夏ごろから所在不明という。本社のあったビルの一室は昨年七月ごろ引き払われ、現在は別の会社が入居する。

 関係者によると、アール社は同年春ごろから新聞の折り込みチラシなどで「給与月額一万円以上」などとPRし、問い合わせのあった主婦らを社員が訪問。「商品を使った感想を郵送すれば、毎月約三万円、計百数十万円のモニター料を支払う」と約束し、美顔器や浄水器を五十万円程度で売り付けていたという。

 ところがモニター料の支払いは二、三カ月でストップし、同社との連絡が取れなくなる一方、クレジット契約した商品代金の請求は継続させていた。

 同様のモニター商法は、福岡市の有限会社「イーシステムジャパン」による被害が表面化している。アール社の契約の一部は、「社名変更」を理由にイーシステムジャパンから引き継がれていることなどから、両社は系列会社とみられる。

 両社による被害は、二〇〇〇年九月から〇一年七月ごろにかけて、全国の消費者センターなどに相談が殺到した。弁護団は兵庫、大阪、東京、福岡など少なくとも七都府県で結成され、長野でも準備中。一部で債務不存在を確認する集団訴訟が計画されている。

 弁護団が結成された分に限ると、被害は二百七十人、二億四千万円。しかし泣き寝入りの人が多くいるとみられ、警察の調べでは被害総額は十億円を超すという。

 弁護団によると、他の系列会社数社による被害も最近、新たに確認されたという。

 兵庫県内では二〇〇〇年、寝具販売会社「ダンシング」(姫路市)が、モニター商法で会員から総額約五十九億円を集めて倒産。詐欺容疑で元社長らが逮捕された。

http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sougou/020101ke36060.html

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