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2001年11月30日(金) 00時00分

あざとい誘導手法が蔓延する Eコマースサイトjapan.internet.com

インターネットビジネス向け情報サービス会社の Cyveillance は29日、定番サイト上位100サイトが、いかにしてホリデーシーズンの買い物客を絡めとり、実際の購入につなげようとしているかをまとめて発表した。同調査は、積極的な手段を用いて買い物客を誘導するやり方が、かなり流行っていることを示唆している。

同社の調査によると、米国のトップサイトの30%、そしてヨーロッパのトップサイトの20%が、『別ウィンドウ出し』 (いわゆるポップアップとかポップアンダーという広告メッセージの表示テクニック) を使っている。同手法を特に多く取り入れているのは、大手サイトなのだが、全体的にみても12%が同手法を使っている。続いて多かったのは、『マウストラップ』で、全体の5.2%のサイトで実施していた。どちらの戦術も、利用客を非常に混乱させるもので、利用客の意思とは無関係に、無理やりコンテンツを見せようという誘導策だ。

Cyveillance のクライアントサービス担当シニアディレクター、Brian Murray 氏は、「定番サイトの25%以上は、明らかに買い物客を絡めとり、実際の購入につなげようとして、こうした手法のうち、少なくとも1つを使っている。オンラインショッピングに対する消費者のフラストレーションが高まっていることは疑う余地もなく、これは世界規模の各ブランドにとって脅威となる」と述べた。

同社がまとめた誘導策を順に並べてみよう。
  1. 『別ウィンドウ出し』:いわゆるポップアップとかポップアンダーと呼ぶテクニック。サイトにアクセスしたりとか、サイトを抜けるときといったタイミングをきっかけに、新しいブラウザーウィンドウを表示するもの。
  2. 『マウストラップ』:前のページに戻ったりとか、別のページに抜けたりとか、ウィンドウを閉じたりといった、利用者の自主選択性を阻害するやり口。
  3. 『不可視キーワード』:検索エンジンで上位に表示できそうなキーワードを、利用者からは見えない形で仕込む手法。コンテンツに関係なく、検索エンジンで利用頻度の高いキーワードやたらと仕込む悪質な例も多い。
  4. 『勝手にダウンロード』:プログラムを知らないうちに仕込んで、利用者のアクセス状況を監視したり、広告を出したりする手口。ダウンロードすると答えても、ダウンロードしないと答えても、結局はインストールしてしまうという手法と合わせて用いることも多い。
  5. 『いんちきページ』:不可視キーワードとコンセプト的にはよく似ていて、ただただ検索エンジンのトラフィックを引き寄せるためだけに、ありがちなキーワード、すなわち有名ブランドや著名人の名前を満載したページを、誘導ページとして用意しておく手法。
  6. 『紛らわしい URL』:有名サイトの一字違い URL とか、有名ブランド名に色々な言葉を加えた URL 等で、利用者を誤誘導する手口。
  7. 『お気に入り追加』:いわゆるブラウザーの「お気に入り」メニューに、URL を勝手に加えてしまう手法。ブラウザー起動時に表示する URL を変えるものもある。
  8. 『可視キーワード』:検索エンジンで上位に表示できそうなキーワードを、意図的に多用する手法。有名ブランドのサイトでもないのに、そのブランド名をページタイトルにして、検索エンジンからトラフィックを呼び込むのも一つの例。
  9. 『意図的な間違いリンク』:意図的にリンク先の内容とは異なるリンクを配置する手法。
  10. 『フレーム化』:ページをフレームに分けて、別のサイトに移動するつもりでリンクをたどっても、元のサイトを抜け出していない、という手法。


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    http://japan.internet.com/wmnews/20011130/12.html

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