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2001年11月27日(火) 00時00分
悪質「ワンギリ商法」消費者センターなどに照会殺到(毎日新聞)「ワンギリ商法」の注意を呼び掛けるドコモHP 携帯電話の着信音が1回だけで切れ、不審に思って着信履歴から見知らぬ電話番号をコールするとアダルト系業者などにかかる——。そんな「ワンギリ商法」に対する注意の呼び掛けが、先週後半からインターネット上などで急増している。 電話会社や消費者相談センターには問い合わせが急増。東京都消費生活総合センターは27日、緊急消費者被害情報を出した。ワンギリだけでは被害はないものの、岐阜県では実際につながったアダルトサイトに登録、高額請求をされた例もある。注意を呼びかけるメールも、不安を増幅するスパムメールになっている格好だ。 関係者によると、ワンギリ商法自体は今春から出現。携帯電話会社や行政が悪質メール対策を強める中、アダルト系業者が編み出した新手法らしい。ところがここ数日、メールやウェブサイト掲示板でも紹介が急増。 毎日新聞にも複数のメールが寄せられ、「下記のような携帯電話に関するトラブル(高額請求)が発生しております。要注意」で始まり、ワンギリだけで「10万円程度の請求がくる。取り立ては厳しいらしい」と手口を紹介。ワンギリをかけてくる電話番号を20件近く並べた。最後に、絶対掛けないよう「家族・知人等にも連絡してあげて下さい」と結んでいる。 このため、同センターには3月〜10月に13件だった問い合わせが、26日は1日で25件にのぼり、国民生活センターやNTT東日本にも問い合わせが相次いでいる。 国民生活センターは、入手リストの電話番号が、音声ガイドなどによるアダルト系業者と確認したものの、「いまのところ代金を請求されたなどの事例は起きてない」としており、風評の方が先行している側面もある。都センターにも約100件の相談のうち、実際に請求が来たのは1件で、それも音声テープで約2000円を請求する電話がかかっただけで、実害はなかったという。電話会社にも「料金を請求された」という内容はなかった。 だが、岐阜県消費生活センターに寄せられた相談では、アダルト系番組につながり、「情報料」として3万〜4万円がメールや電話で1日何十回も請求され、「払わなければ自宅や職場に行くぞ」と脅されたという。 自分の名前や住所を教えてしまい、自宅に約10万円の請求書が届いたケースや、「5分間は無料」という宣伝につられて電話し、メールや電話で2000〜3000円の「情報料」を請求され、2週間後に「調査料」「延滞料」として約20万円を請求するケースも。 被害に遭わないためには、相手のガイダンスに従わず、すぐ切ることがコツという。都センターは「すぐ切ったにもかかわらず、高額請求があった場合は不当請求であり、払う必要がないことを業者にはっきり伝えること」という緊急消費者被害情報を出した。 NTT東日本やNTTドコモも注意を呼び掛ける。国民生活センターも「知らない番号に掛け直さないことを常識にしてほしい」と呼び掛ける一方、「メールで人に転送すること自体が迷惑となっている」と指摘。「大したことのないウワサでびくびくしないで、実際に請求された時点で相談してほしい」と話している。 [国民生活センター] [東京都消費生活総合センター] [NTT東日本] [NTTドコモ] (柴沼 均) http://www.mainichi.co.jp/digital/netfile/archive/200111/27-4.html |