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2001年11月17日(土) 16時50分
USJへのクルーズ会社、客足伸びず無届け運休(読売新聞)「ユニバーサルスタジオジャパン」(USJ)に神戸港から定期航路を運航する「エピアンクルーズ」(神戸市中央区)所属のクルーズ船「スピード号」(162トン、定員174人)が、神戸港のドックに放置されたままで、同社の社長ら幹部とも連絡が取れなくなっていることが17日わかった。客足が伸び悩んで撤退したとみられるが、規制緩和による参入過多が背景にあり、当初の4社のうち、来年も運航するのは1社だけ。神戸海運監理部は、エ社が無届けで運休しているとして、運航許可取り消しなどの処分をする方針だ。同社は“USJ特需”を期待し、昨年9月に資本金1000万円で設立された。経営難に陥っていた汽船会社をリストラされた船長らを採用し、中古のクルーズ船を購入するなどして3月30日から1日往復6便の運航を始めた。 関係者によると、ゴールデンウイークまでに3万人を見込んでいた乗客は、実際には約2000人しかなく、6月26日に船体検査名目で、神戸海運監理部に運休届を提出。その後2回、運休の延長を届け出たが、8月初めから事務所が引き払われ、社長ら幹部と連絡が取れなくなったままという。 スピード号は6月に神戸港にある修理会社に検査に出されたが、同社のドックに放置されたままで、修理会社は「修理代の数百万円も未納で法的措置も検討している」と困惑している。 海上運送法では、無届けでの運休は禁止しており、同監理部は近く国土交通省と協議して行政処分を決める方針だが、処分されれば昨年10月、一般旅客定期航路事業が免許制から許可制に緩和するなどした同法改正後、初のケースとなる。 神戸港からのUSJ航路は当初、同社を含む4社が参入、平日往復18便(休日同21便)を運航していたが、JRに押されるなどして需要が伸びず、すでに1社が廃止、現在、2社で5便を運航しているが、来年以降は1社2便だけになる見込み。 同監理部は「厳しい結果は予想された。規制緩和される前ならこれほど多くの業者を認可することはなかっただろう。自由競争が裏目に出た」としている。(読売新聞) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20011117-00000504-yom-soci |