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2001年11月16日(金) 00時00分
松菱友の会積立金、商品券 10ヵ月から1年後返還 (中日新聞)「積立金はいつ、いくら戻ってくるの」−。浜松市鍛冶町の百貨店松菱の自己破産決定から一日たった十五日、積立金優待制度「松菱友の会」と商品券に関する問い合わせ先となっている浜松市消費生活センターなどには中高年を中心とする利用者から終日電話が殺到し、職員が対応に追われた。これまでの例から、返還は積立金が十カ月から一年後、商品券は十−十一カ月後という。「ちょっといい服を買うのが楽しみだった」。浜松市泉町で年金生活を送る主婦(62)は、友の会に毎月五千円ずつ積み立てていた。積立額は六万五千円。買い物をしようとした矢先の破産に居たたまれず、十四日昼すぎ、店に出向いた。店の周りは会員であふれ、中には説明する従業員を殴りつける人もいた。主婦は「本当に無責任、でも周りには十万円以上積み立てた人も多い」と憤りを隠せない。 友の会は毎月積み立てると、一年後の満期に一カ月分多い買い物券が受け取れる。さらに買い物の際、5%の割引特典も付く。会員数は四万九千六百六十人で、積立総額は約三十三億円に上る。 会員は、浜松市内の四十代以上の女性が多い。低金利時代にあって“高配当”は人気を呼び、特に今の時期はお歳暮用に高額を積み立てる人も少なくない。 影響の大きさを心配した松菱の村松良弁護士は「個別通知が来るまで待ってほしい」と十四日の記者会見で要望したが、十五日は午後五時すぎまでに市消費生活センターに二百六十件、市市民生活課に二百三十件、西部県行政センターに四百件など問い合わせが殺到した。 返還はいつ行われるのか。前例などからみると、友の会積立金が「十カ月から一年後」(関東経済産業局商務サービス産業課)、商品券は「十−十一カ月後」(東海財務局静岡財務事務所)という。返還額は両方とも法律で最低五割程度は保全されるが、債権申立人が少なければ返還額が多くなる。また、友の会については「保証金が下りれば68%の返還が可能」(松菱)としている。 松菱は友の会の積立保証金不足から自己破産に追い込まれたが、同社は預かった積立金を会社の運転資金などに充てていた。ある関係者は「本来、銀行などを通して運用すべきものではないのか」と疑問を投げ掛ける。 http://www.chunichi.co.jp/00/siz/20011116/lcl_____siz_____000.shtml |