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2001年11月06日(火) 21時18分

大和都市管財元社長らを詐欺容疑で逮捕 大阪府警朝日新聞

 今年4月に経営破たんした独立系の抵当証券会社「大和都市管財」(大阪市中央区)グループが、運用する意思もないのに顧客から資金を集めて運転経費に流用していたとして、大阪府警生活安全部は6日、元同社社長の豊永浩容疑者(65)=大阪府豊中市北緑丘2丁目=ら19人を詐欺容疑で逮捕した。府警は、経営難に陥った同グループが金融商品に名を借りて当座の金集めをしていたとみて、本体の抵当証券業についても詐欺容疑で立件する方針。

 ほかに逮捕されたのは、元同社総務部長、小倉弘己(66)▽元取締役、奥野昭子(59)▽元グループ会社役員、豊永靖(39)▽同、菊田昌人(64)の4容疑者と、元同社東京支社長、月岡純子容疑者(57)ら、顧客の勧誘に携わったグループ会社幹部や営業担当者ら。調べに対し、豊永元社長らは「一部のグループ会社は赤字だったが、大和都市管財本体は健全経営だった」「だますつもりはなかった」などと否認しているという。

 調べによると、豊永元社長ら5人は99年7月、顧客から運転資金を集めるため、同社が全額出資した子会社「ゼネラルファイナンスパートナー」(GFP、東京都港区)を設立。当面の資金繰りが目的なのに、「ベンチャーなどに投融資して運用益を分配する」との触れ込みで営業担当者らに顧客を勧誘させ、99年暮れから今年4月にかけ、87人から計約11億2500万円をだまし取った疑い。残りの14人はそれぞれ営業担当として、集めた金を運用しないと知りながら、GFP社の金融商品を売った疑い。

 GFP社は、新聞、雑誌の広告で「想定利回り年10%」などとうたい、破たんまでに42都道府県の約2800人から141億円余りを集めた。しかし府警の調べで、運用目的の支出は総額で17億円前後(約12%)にとどまり、残りの9割近くは、抵当証券の利払いや人件費などに充てられていたという。

 大和都市管財グループは、破たんまでに抵当証券約442億円分をはじめ、他の金融商品やゴルフ会員権などの販売名目で、全国の約1万7000人から計約1100億円を集めた。このため、一部の被害者が詐欺罪にあたるとして、9〜10月、豊永元社長らを詐欺容疑で府警に告訴していた。府警は今年4月16日、GFP社の事務所など約50カ所を出資法違反容疑で家宅捜索している。(11:14)

http://www.asahi.com/national/update/1106/004.html

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