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2001年10月22日(月) 00時00分

「クレジットカード取得できます」 自己破産者狙い手数料詐取  東京新聞

 ■国際会社装う 被害多発

 多重債務や自己破産で金融事故情報の“ブラックリスト”に載り、国内では審査を通らない人でも、海外で国際クレジットカードを取得できます−。こんなうたい文句で顧客を募り、カードの取得代行手数料をだまし取る詐欺グループが東京都内などを拠点に暗躍している。インターネットや雑誌広告などからグループは関西や九州地区などにも複数あるとみられ、国際会社を装った社名のほか、電話も受付専用の秘書サービスなどを使って事務所を持たないのが特徴。クレジットカードの業界団体は告訴も検討している。

 三年前に自己破産し、現在、クレジットカードを作れないでいる横浜市の会社員(32)は今年六月、週刊誌の片隅に載った東京都千代田区内の代行会社に電話をかけ、案内書の郵送を申し込んだ。

 同社の案内書には「VISAクレジットカード(借入枠付き国際カード)取得代行のご案内」とあった。会社員は「キャッシング付き限度額二百万円」の商品を選び、同社指定の銀行口座に手数料九万円を振り込んだ。

 しかし、数週間で届くはずのカードは、八月下旬を過ぎても届かず、「だまされた」と気付き、電話をかけたが連絡先は別会社に変わり、申込書にあった事務所の住所もでたらめだった。

 申込書には通常、カードを取得できないはずの多重債務者らが無審査で取得できるとあり、驚いた会社員が事前に同社に確認すると、担当者は「海外には日本の金融事故情報は流れない」と説明したという。

 東京都足立区内の塗装業男性(28)も都内数社の指定口座に、妻や従業員など五人分のカード取得の代行料として計六十万円を振り込んだが、何の音さたもなかった。ある社の指定銀行に確認すると、七月中に少なくとも首都圏居住者を中心に四十人分の手数料が振り込まれているのが分かった。

 代行会社は事務所を構えず、電話も受付専門の代行会社などが利用されたために「社名は違っても、同じグループの仕業」との情報もある。被害者は全国で相当数に上るとみられるが「もともと危険な商品に手を出した」との弱みもあり、警察への届け出はまだ少ない。

 カード発行団体でつくるVISAインターナショナル(千代田区)広報部は「クレジットカードの発行は、本人申請が原則で、発行会社は『カード発行に関する国境を越える規則』により、母国の者に対して発行する。こうした業者は問題で、場合によっては告訴などの措置を講じたい」と話している。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20011022/eve_____sya_____001.shtml

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