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2001年05月13日(日) 03時00分

ネットオークションで詐欺未遂 優良出品者になりすます朝日新聞

 他人のID、パスワードを使って、ネットオークションで代金をだまし取ろうとしたとして、愛知県警は12日までに詐欺未遂と不正アクセス禁止法違反の疑いで、名古屋市緑区鳴海町、元新聞販売所従業員西園修被告(22)=別の詐欺事件で、新潟地裁で公判中=の逮捕状を取った。週明けに再逮捕する。西園被告は、トラブル防止のためにオークション出品者を取引相手が評価するシステムを悪用、高い評価を受けている出品者になりすましていた。

 調べでは、西園被告は今年1月中旬、東京都の20代の会社員ら2人になりすまして、ホームページ検索大手のヤフー・ジャパンが運営する「yahoo!オークション」に、わいせつビデオを「出品」。落札者十数人に自宅近くのアパートあてに代金を封書で郵送させ、計7万円をだまし取ろうとした疑い。

 西園被告は、アパートの郵便受けから代金の入った封書を抜きとる計画をしていた。しかし、直前にやはりネットオークションを使った、腕時計販売をめぐる詐欺容疑で新潟県警に逮捕されたため、未遂に終わった。

 同オークションの出品者は生年月日や郵便番号、職業などを登録し、ID、パスワードの発行を受ける。しかし、パスワードを忘れた場合、生年月日をパソコンで申告すれば再発行される。このシステムを悪用し、西園被告は取引を装って会社員らとメールをやり取りし、「取引が成功するか占いたい」などと言って生年月日を聞き出し、新規パスワードを入手していたという。

 会社員ら2人は、腕時計や衣類などを出品している常連で、過去の落札者の評価も高かったという。

 西園被告は、第三者を装って、「商品」を自分で落札し、評価をさらに上げる工作までしていた。

 また、インターネットカフェや、家電販売店で体験用に置いているパソコンを使ってネットに接続し、身元が分からないようにしていた。

 同オークションはID発行数で約800万人、常時出品数約200万点と国内最大規模。

 ◇ヤフー・ジャパンの話

 被害の報告を受け、同じ手口でパスワードが再発行されないようシステムを改善した。利用者にも個人情報をむやみに他人に教えないよう呼びかけたい。(03:00)

http://www.asahi.com/national/update/0513/001.html

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