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2001年05月03日(木) 22時17分
北朝鮮、2003年までミサイル発射凍結 金総書記表明(朝日新聞)朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の最高指導者、金正日総書記は3日、欧州連合(EU)の首脳代表団に対し、長距離ミサイル発射実験の凍結を03年まで継続する方針を表明した。金総書記が凍結の期限を明示したのは初めて。また、自身の韓国訪問を含む南北共同宣言の実施を改めて確認したが、焦点の訪韓時期については明言を避けた。EU代表団は3日夜、金総書記から託された伝言を、金大中・韓国大統領に伝えた模様。 会談は昼食を含め約5時間にわたった。会談後に記者会見したEU議長国スウェーデンのペーション首相によると、総書記は「ミサイル実験の凍結は03年まで続ける。それまでは状況の推移を見守る」と明言した。EU側は「なぜ03年なのかは不明だが、それまで時間はたっぷりある」(ソラナ共通外交上級代表)と歓迎している。 北朝鮮は99年、米朝協議が続いている間は長距離ミサイルの発射実験を凍結することを宣言した。しかし、ブッシュ米新政権の政策見直しを受け、朝鮮中央放送が3月末に「凍結措置を無制限に引き延ばすわけにはいかない」とけん制していた。 金総書記は米国が北朝鮮の体制そのものの評価の見直しを理由に、南北和解プロセスを中断させているとして不満を示したうえで、南北和解プロセスは政策見直しとは無関係に、これまでの合意にのっとり進めたい意向をEU側に伝えた。米朝対話を停滞させている米国を、協議の場に引き戻したい思惑があるとみられる。 一方、南北共同宣言の実施については「明確な言葉で」(ペーション首相)確認した。同首相は「総書記は2度目の会談をしたがっている印象を受けた」と語ったが、時期が明示されなかったことに、「米の政策見直しのために、慎重になっているようだ」との見方を示した。 同首相は金大統領へのメッセージについて、「大統領本人に伝えるまでは口外できないが、南北対話を進展させるものになると思う」と語った。 北朝鮮側はEUが提案した人権についての対話開始でも基本合意し、夏にも政府高官による視察チームを欧州各国に派遣することに同意した。 EU代表団は3日夕、特別機で平壌をたち、ソウルに到着。金大中大統領主催の歓迎晩さん会に臨んだ。 (22:12) |