[an error occurred while processing this directive]
1997年04月24日(木) 00時00分

松本被告が無罪主張 地下鉄サリン事件などで初めて罪状認否読売新聞

 オウム真理教の麻原彰晃こと松本智津夫被告(42)の第34回公判が、24日午前、東京地裁刑事7部(阿部文洋裁判長)で開かれ、松本被告が起訴された17事件の罪状認否を行った。松本被告は地下鉄サリン事件について「自分は弟子たちを止めたが、結局負けた形になった」、坂本弁護士事件では「一切指示していないと明言する」と述べるなど、事件と教団とのかかわりを初めて公式に認めながら、「弟子の犯行」を強調して自身の関与については否認する無罪主張を展開した。松本被告は昨年4月の初公判以来全事件の認否を留保しており、1年ぶりの認否表明となった。

 地下鉄事件については、「本質的に傷害事件というのがポイントだ」と述べ、事件の経緯として「(95年3月)18日に村井、19日に井上を呼び出してストップをかけたが、結局、彼らに負けた形になった」と、故・村井秀夫幹部や井上嘉浩被告(27)の首謀説を展開した。

 坂本弁護士一家殺害事件では「弟子たちはみな情状酌量で、懲役3、4年で終わる。『(坂本弁護士宅の)ドア(のカギ)が開いている』と電話があったが、私は『とにかく時間を延ばせ。朝の5時まで延ばせ』と言った。裁判長はこの事件で麻原彰晃は無罪だと話している」などと述べた。

 落田耕太郎さん殺害事件では「私は殺害を指示していないが、弟子たちが直感的に殺してしまった」、仮谷清志さん拉致(らち)事件では「仮谷さんの妹が殺害されているかもしれないので情報を集めろと指示しただけ」と述べた。

http://www.yomiuri.co.jp/features/kyouso/past/ky19970424_01.htm